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「大丈夫ですか?」

「大丈夫に見えるなら大丈夫だ」

掠れた声に熱い頬。涙目で苦しいのかぜぇぜぇ言っている。

うん、大丈夫じゃないな。これ。

「お昼どうします?」

「寝る」

いや、そうじゃなくてご飯なんですけど。

「目が覚めなかったらごめんな」

「って死ぬんですかあぁぁ!?まじでぇ?えっと110番!」

「ばかやろう!110番は警察だ!救急車は119番だ」

アスランさんは身体を起こしてそう言った。そういえばそうだったけ?
でも遅い。三桁なんて直ぐに押せる。受話器からは流れるのは繋いでる音。

だから俺は電話をアスランさんに渡した。
まぁ、俺、子供だし?

「お粥作ってきますね!」

電話に出た方に真剣に謝っているアスランさんに微笑んで、俺は我が聖域"キッチン"に向かった。
後ろでアスランさんが叫んでいるのが聞こえたが無視する。
後で殴って貰えばいい。熱があるのだから力は……多分弱いかな?

でも殴られるのは嫌いじゃない。
きっと愛なんだろうな。

さて、お粥は何がいいだろう。芋?玉子?
そういえばアスランさんは桃が好きだったけ?じゃあ桃粥にしよう。確か桃は………。

「シン?桃で粥作る気……ないよな?」

「作りますけど?って寝てなきゃダメじゃないですか!」

冷蔵庫を漁ってると背後にアスランさんがいた。
ふらふらで歩いて!

「ばかやろうー!」

バシーンっ!という音が聞こえたあとにドコっと音が聞こえた。
先のは俺が殴られた音、後のは俺が尻餅ついた音。

熱があるからかいつもより弱い。いつもなら隣の部屋まで吹っ飛ぶのに。

「そんなミスマッチな物を食べたらトラウマになるだろうが!ご飯にコーラかけて食べるのと一緒だぞ!」

「食べたんですか!?」

「ああ、昔…キラにってじゃなくて、粥作るなら玉子粥にしてくれ」

アスランさんって玉子粥好きなんだ。それよりどんな味したんだろう。一回食ってみるかな?コーラかけご飯。











「俺は玉子粥と言ったよな?」

「はい!」

「具沢山雑炊を作れとは言ってない」

「玉子粥に淋しいので山菜と昆布だしをぶち込んだんです!」

色鮮やかな玉子粥。美味しいと思う。後で食べよう!

「玉子粥とはシンプルな物のはずだよな!白と黄色の!」

「時代はカラフルを求めているんです!」

あほかーっと俺は頭を垂直チョップで叩かれた。
いつもなら地面が抜け、貫通するのだが今日はひびが入っただけだった。
あとで直さなきゃな。

「シンプルな玉子粥をどれほど楽しみにしていたか!」

「でも栄養はあります!ちなみにいい昆布だし使ってます!さぁ、存分にお食いになさって下さい」

3時間もかけて作った雑…玉子粥。俺も食べたい!あっ食べよ。

「まぁ、うまいじゃないか。リクエストを無視した玉子粥もどき」

「愛が篭ってますからね!」

「吐こうかな」

えぇっ!それは困る。掃除すんの俺ですよ!
ってなんで吐くんだよ!

「嘘だ。だからそんな携帯をうっかり水溜まりに落としたような顔をするな」

そう言ってアスランさんは手鏡を俺に向ける。
携帯をうっかり水溜まりに落とした時の顔ってこんなんだったんだ。

「じゃあ俺は寝るからな、うまかったよ」

「じゃあ添い寝します」

アスランさん必殺回し蹴りが俺に直撃する音が聞こえた……気がしたような……。




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