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鬱金香






「ねぇ、アスラン!」

そう言えば彼は必ず

「何だ?ミーア」

そう言ってこっちを向いてくれる。名前を付ければ名前を言って返してくるところが可愛くて

「何でもないわ!ふふ」

ついつい抱き着いてしまう。

「みっミーア?どうしたんだ」

「何でもない、読んでみただけ」


昔読んだ、少女漫画みたいな恋、普通は無理だと思っていたけど、彼となら出来そうで。

「ミーア」

「何?あっ何でもない、なんてダメよ?」

ふふっと笑う。いつもならここでアスランは動揺し、図星を突かれた顔をするのだ。

だが想像した姿のアスランを見る事ができなかった。

動揺したのはミーアだった。

「これ」

アスランが差し出したのは一本の白いチューリップ。

「……」

「えっと、その…誕生日おめでとう」

そう言って顔を真っ赤に染めるアスラン。

「……あっ!」

そしてミーアは思い出した。今日は自分の誕生日だと。

自分がラクスになってからはラクスの誕生日を意識していた。だから本当の自分の、ミーア自身の誕生日を忘れていたのだ。

彼に教えたのは確か初めて会って食事をした時。

(覚えててくれたんだ)

それだけで心が暖まる。
嬉しくて涙がでそうだ。

「ほっ本当はもっとちゃんとしたのを用意したかったんだけど、悩んでたら今日になって」

「ううん。私、とても嬉しい。ありがとう!アスラン」

そう言ってチューリップを受け取る。
一本だけだが可愛くラッピングされてとても可愛い。

「ミーアに似合うかな、って」

「え?」

「花屋で見た時、ミーアを思い出したんだ。そのチューリップを見て、つい買ってしまったんだ」
チューリップの花束は少し無理があるから一本だけだけど…とアスランは言った。

「一本でいい」

「え?」

「だってこれはアスランから貰った世界で一つだけのミーアの花だもの!」

そうこれは世界でたった一つしかない自分の幸せの花。一本だけでとても幸福になれる。

「ありがとう。アスラン!大好き!!」

そう言うと彼はこの上なく真っ赤になった。

「じょっ蒸発しそうだからあんまりそんな事いっ言うな!」

「あはは!蒸発って何それ!」

「うっうぅ゙ー」

軽くからかうと困ったように顔を伏せる彼、それが可愛くて可愛くて、こっちがのぼせてしまうのは彼には内緒。


「次の誕生日もアスランと祝えたらな~」

「祝うよ、毎年」

「その前にアスランの誕生日だね」

「えっ?」



来年もその次の年も彼と共に居られる事が私の最大の幸福だと思う。

この白いチューリップはその幸福のカケラ。












HAPPY BIRTHDAY . MEER CAMPBELL






鬱金香=チューリップ





































































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