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我が道を行く






此処はエターナルの食堂である。

そしてその食堂には沢山のクルーの姿が見られた。その中にはアークエンジェル、クサナギのクルーの姿があった。


何故こんなにも人が集まっているかと言うと、本日このエターナルで、ある料理が作られていたからである。





「絶対!絶対チリソースだ!」

「だからそんなものは邪道と言ったろ!ヨーグルトソースだ!」

赤いソースの入った容器を持ち叫んでいるのは、若きしてクサナギの艦長となったオーブの獅子の娘……カガリ・ユラ・アスハだ。

そして白いソースの入った容器を持ち、カガリに応対しているのはこの戦艦の副長と言っていい砂漠の虎……アンドリュー・バルトフェルドだ。


チリと言えば、ヨーグルトと言えば、そう料理と言うのはドネル・ケバブの事である。

バルトフェルドにとってケバブは忘れられない思い出の味…彼の命令により本日のメニューはケバブとなった。

そして三隻の艦のクルーは噂を聞き付け是非食べたいとやってきたのだ。(特にカガリ)

そして今にあたる。



「何度言ったらわかるんだ!男ならチリだろうが!」

「君こそ!普通女性の大半はヨーグルトを選ぶ!」

どちらとも譲ろうとしない。自分の好みで食えばいいじゃないか、と周囲のクルーは思うが二人の背中にはまさしく虎と獅子が睨みあっていたため言えずじまい。

でも一番可哀相なのが二人の板挟みとなっているフリーダムのパイロット…キラ・ヤマトなのだが。

一度キラはこの二人の口論に巻き込まれ、チリとヨーグルトのえげつないミックスを食わされた経験がある。

「キラはチリだよな!」

「い~や少年!ヨーグルトだろう!」

「いや、その、僕は……」

「俺は断然、ヨーグルトかな?」

キラの後ろから現れた男、ストライクのパイロット…またや、不可能を可能にする男であるエンデュミオンの鷹…ムウ・ラ・フラガであった。

「おお!君は味のわかる男だね、鷹君!」

「虎さんの方もな」

二人は一致団結し、カガリはそれに腹を立てる。

さらに追い撃ちが来た。

「わたくしもどちらかと言うとこちらですわ」

桃色の長い髪を後ろに束ねた、この艦の司令塔でありプラントの平和の歌姫と呼ばれる、ピンクの妖精…ラクス・クラインが右手にケバブ、左手にはヨーグルトソースを持ち立っていた。

「だろ?やはり味のわかる人は本当にわかるのだね~」

「くっそ~!おい、ここにチリが好きな奴はいないのか!?」

とカガリは叫ぶ。その顔はまさしく獅子の如くに威圧がありオーブ兵は手をあげた。

「ヨーグルトはいないのか!?ヨーグルトは!」

負けじとバルトフェルドも叫ぶ。流石、砂漠の虎。オーラが違う。エターナル搭乗員は手をあげた。

因みにバルトフェルドの付き人であるダコスタはチリ派なのだが、後が怖いのでヨーグルトの方に手をあげたのは言うまでもない。

ここにいるオーブ兵とエターナル搭乗員の数はほぼ互角であった。残っているのはアークエンジェルの搭乗とキラだけである。そして獅子と虎に睨まれているのである。

「えっと俺はチリかなぁ~」

キラの友人であるサイ・アーガイルは苦笑いしながらも手をあげた。

「私はヨーグルトの方がいいかな」

そう言ったのはまたしてもキラの友人、ミリアリア・ハウだ。

二人に続きアークエンジェルの搭乗員は次々に手をあげる。二人の睨みに耐えられないのである。


そして気付けば食堂は二分割されている。チリ派とヨーグルト派に。そしてその間に挟まれているのが……

「さて少年!君はどちらが好きかね?」

「キラ!私達は双子なんだよな!?だったらチリだよな!な!!」

虎の威圧に双子活用を利用する獅子に睨まれキラはビクつく。

あのミックスのせいかどちらも選びたくない。いや、どうせならどちらも食べてみたい。そんな矛盾な考えをしているキラが答えられるはずがなかった。

「「どっちなんだ!」」

もう獅子とか虎ではなく鬼になりつつ二人が恐ろしく、キラは誰か助けて下さい!と叫びたくなった。その時に救世主が現れた。


「へぇ~ケバブなんだ~」

「ケバブ?ってなんだ?」

沈殿の中に現れたのはそう、通称ザフトの坊主達である。二人はケバブの乗ったトレイを持ちながら歩いてくる。

「これの事だよ。食べた事ないけどさ」

「あれ?何でみんな立ってるんだ?」

食べずに立っている食堂の人達に不思議な気分で二人は机に座った。

「ディアッカ!アスラン!お前らはチリだよな!?」

「あいや待った!ヨーグルトだよね?ヨーグルトに決まっている!」

物凄い形相で二人に向き叫ぶ例の二人。他の人達もアスランとディアッカに視線を寄せる。

「チリ?」

「ヨーグルト…?ってなんだ」

「二人とも……」

キラは二人に近寄り事情を話した。




「成る程ね。ふっチリ?ヨーグルト?どちらかを選べって?」

不敵な笑みを浮かべたディアッカは立ち上がった。


「男なら醤油に決まってるだろ!」

ディアッカはどこからか丸○醤油のボトルを取り出した。

ジャジャーンと効果音が鳴り響く感じがこの食堂を包んだ。もちろん周りはア然としている。

「ディアッカは和食派だからな…じゃあ俺はマヨネーズで…」

そう言ったアスランはまたどこからかキュー○マヨネーズを取り出した。

もちろん周りはア然のままである。口を開いたのはもちろんあの二人。

「おいおい!ちょっちょっと待ちたまえ君達!」

「そっそうだ!気は確かか!?」

ケバブと言えばチリとヨーグルト、別にお好みに合わしても構わないが醤油とマヨネーズはないだろう。

「醤油はダメか?じゃあ柚子ポンで…」

「マヨネーズじゃダメならタルタルソースで……」


「「いや、そうじゃなくて…」」

「「じゃあ何!?」」

ちょっと怒り気味に言ったザフトの坊主達には獅子と虎も言い返す事が出来なかった。




余談だがクルーゼ隊には変わり者が多いという噂があった。

更に更に、余談だがその後キラはアスランに感化されマヨネーズをかけて食べたという。

























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