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ゲーセンに来ればやはり挑戦するのがUFOキャッチャー。
やっぱり好きな奴の前ではカッコイイとこ見せたいじゃん?
だから華麗に取ろうと思ったんだけど…………。
「よし!俺がなんか取ってやるよ!つーかあの恐竜が欲しい!」
「おい待て!ここは遼さんに任せろってーの!つか『取ってやる』って言いながら自分の欲しいの選ぶのかよ!!」
まぁ、この好きな奴にはロマンチックな事は通用しない。
まず、俺達では必ずだ。
「何だよ、俺がかっこよく取ってやろーってんのに」
「取れんの?スポーツ命のくせに」
「あったりまえ、ヒカリにいっぱい取ってやったんだからな。遼こそあんまゲーセン来ないだろ?」
「遼さんは何でも華麗にこなすのさ。太一よりはな」
「……うわ、ムカついた。遼より倍取ってやる!」
「じゃ、俺はその倍取ってやるよ。つーか差をつけてやる!」
売り言葉に買い言葉、それは俺達の為にあるようなもので、結局はお互いが譲り合わない負けず嫌い。
周りからは「仲良いね、二人は親友なの?」と言われるが、断然「違う」だ。
まず太一の親友になるのなら面倒見がいい、あとこいつを真面目に叱り付ける奴ではないと無理だ。
俺は正直そんな人間ではない。というか俺と太一の思考は似ているので無理だ。絶対。
現太一の親友君には「太一が二人いるみたいだ」と言われる始末だしな。
だから親友ではない、言うなら悪友辺りが合うだろうな。
「……なぁ」
「……あぁ」
「「やめよ……」」
まず店員がこちらを見ている。
そりゃ、そうだ。
このまま行けば商品が無くなるのだから。
まぁ、俺達の財布の中もやばくなるのだけど。
結局、太一は恐竜のぬいぐるみだけを持ち帰り、他は返品した。
何故、恐竜のぬいぐるみ?とは言えない。
恐らくは大事なあいつを思っての事だろう。
「勝負つかなかったな」
「あー、じゃあ明日の体育、バスケでどちらがスリーポイント多くキメるか勝負しようぜ」
「負けたら?」
「昼飯の牛丼の月見入り大盛りで」
「よしゃ、ぜってぇ負けねぇ」
「それはこっちの台詞だよ、財布の中にちゃんと金を入れとけよな」
こんな感じで俺達の一日が終わる。それが今の普通で、変わる事を望まない、それは俺達がまだ大人じゃないから、子供じゃないから。
「あーあ、今日も言えなかったなぁー」
「は?何が?」
君が好きだと言えたらどれだけ楽だろうか。
きっと
明日も言えない。
ふと思うんだ。君も同じ事を考えてるんじゃないかな?って。
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